SERVICES - 業務内容

事業計画

排水計画・用水計画業務は農業農村整備事業の進行とともに進展、変化してきました。排水計画業務においては、電子計算機の進歩に伴う解析精度の向上により、多様な排水計画の立案が可能となり、用水計画業務では、農業形態の変化による水需要について、調査・計画を行ってきました。

水路工

開水路を中心とした水路構造物の設計は農業土木技術の基本であり、弊社でも中心的業務分野として40年間の歴史の中で数多くの実績があります。設計した用水路、排水路は全国に築造され、地域農業の基幹施設の役割を担っています。
用水路の形式で見れば、開水路に加えてパイプラインが増加しており、基幹的施設では口径φ2,800mmの大口径管路も手がけています。水理分野では、FEM平面二次元流解析による取水流入部や水路湾曲部の流況検討、非定常流況シミュレーション解析によるパイプラインの水撃圧算定等を行っています。構造分野では、三次元立体解析による地上高15m程度の調圧水槽の耐力照査、近接施工区間での弾塑性法による土留め壁の変形解析やFEM地盤解析による地盤変位の予測等、新しい解析手法を導入することにより設計精度の向上を図っています。河川等の横断箇所では、サイホンや水管橋、圃場付近ではファームポンド等の付帯施設を耐震性能に留意して設計しています。
近年は既存水路の機能診断業務が増加し、開水路、トンネル、サイホン、パイプライン等、種々の水路構造物の診断調査を行い、長寿命化を図るための補修・補強設計業務を実施しています。さらに社会の要請に対応して、景観配慮型水路や生態系に配慮した多自然型水路の設計等についても実績を有しています。
農業水利の根幹をなす水路工の設計は弊社にとって主要な技術分野であり、実績を踏まえて今後とも、コスト縮減、環境との調和、維持管理面等に配慮した設計に努めてまいります。

頭首工

弊社で設計した頭首工は全国に約40件の実績を有しています。堰の形式は全可動堰、固定堰、ゴム引き布製起伏堰、渓流取水工等、各種の形式があり、規模で見れば、堰幅は最大320m(岡本頭首工)の実績があります。
代表的な頭首工設計実績として、昭和50年代では岡本頭首工(関東農政局)、昭和60年代では隈の上頭首工(九州農政局)、平成では伊豆野頭首工(東北農政局)、八乙女頭首工(北陸農政局)、及び梓川頭首工、栃山頭首工(ともに関東農政局)の実施設計があります。
河川構造物である頭首工の設計は、河川管理施設等構造令に準拠し、実績に基づく技術的知見を活用しつつ、安全性・景観に配慮した設計を行っています。
現在は新設頭首工の他、既設頭首工の機能診断と補修・補強設計業務、生物環境に配慮した魚道の設計業務等が増加しており、環境に配慮した上で、確実な長寿命化と耐震性能の確保の面から、最新技術を取り入れて基幹施設である頭首工の設計を進めてまいります。

機場工

機場工は弊社の中心的業務分野として、全国の多数の揚水機場、排水機場の計画及び設計に携わっています。大規模機場の例として、揚水機場では全揚程約300mのうず巻きポンプ(中国四国農政局南予用水地区)、排水機場においては口径φ3,200mm立軸軸流ポンプ5台で総排水量110㎥/secの新井郷川排水機場(北陸農政局阿賀右岸地区)、口径φ2,600mm立軸軸流ポンプ4台で62㎥/secの江尻排水機場(東北農政局角田地区)の実施設計を手がけた実績があります。
弊社で設計した機場では、併用期間が30年以上のものもありますが、施設管理者の適切な維持管理により、現在でも機能が十分果たされております。
機場施設でも老朽化による機能低下は大きな問題ですが、建設費の点から新設や全面改修一辺倒から既設の補修・補強や必要最小限の機械設備更新で施設の長寿命化を図る方向が求められており、耐震診断と合わせて、土木と機械の総合的な事業費縮減検討を行います。
先の東日本大震災では、弊社が福島県より受注し設計した湛水防除事業の排水機場10箇所余りが津波の直撃を受けて被災しました。震災後、福島県及び東北農政局の直轄代行により復旧することで進められ、一部は改修工事中です。地震により海岸付近の地盤沈下が生じたため、湛水から農地を守る基幹施設としての重要性はより高まっています。
また、近年は短時間高強度の降雨(ゲリラ豪雨)が増え、1降雨当りの降雨量も急増し、これまで湛水しなかった区域でも湛水被害が生じています。震災復興の新設機場では、機能維持のために電気室を1階から2階に変更したり、水密性の高い建具を用いる等の減災対策が検討実施されており、今後はポンプ場設計の着目点になると思われます。
弊社は長年の技術の蓄積を継承し、新技術を取り込みながら、土木・機械・建築を包含した多角的視点により機場の設計及び長寿命化に取り組んでいきます。

ダム・ため池

地区の主要水源施設であるダム・ため池の設計は財団時代に全国の実績があり、株式会社になって以降も技術を継承し、実績を積んで発展してきました。昭和50年代は全国広範囲に計画・基本設計・実施設計を行い、平成にはそれらの工事着工に伴う盛土試験、グラウト結果解析、地すべり解析等の施工管理関連業務、その後は管理設備設計や試験湛水結果解析等、ダムの安全性確認に係わる業務を受注してきました。現在はダムの新規計画は激減し、堤体の補修や取水塔等の付帯設備の補修・改修、及び堆積土砂撤去の施工計画等が主な業務となっています。
ため池については、15m以上の大規模ため池と粗石コンクリート造ため池の改修実績が多く、香川県の豊稔池は設計上の工夫によりマルチアーチダムの旧堤景観を残せた好例です。
東日本大震災以降、ダム・ため池は下流地域の安全確保のために耐震性能が求められており、財産権者、施設管理者には耐震性能診断と対策が必須となっています。弊社はこれまでの技術の蓄積を基に、耐震関連業務を遂行し、施設の安全について施設管理者の説明責任の一旦を担う所存でおります。

ストックマネジメント

国内の土地改良施設は、ダム・頭首工・用排水機場等が約7千箇所、農業用用排水路が延長約5万kmにも及び、資産価値は再建設費で約18兆円と言われています。これらの多くは戦後の食糧増産時代や高度経済成長期に整備されたもので、老朽化による突発事故や施設機能低下が懸念されてます。土地改良施設は食糧生産を支えるとともに農村地域の防災・減災といった公益的役割も果たすことから、将来にわたって安定的に機能を発揮させる必要があります。
弊社は、平成15年度に「最上川下流沿岸地区」で本格的なトンネル調査を手掛けて以来、10年にわたり全国多数の地区において機能診断の実績を積み重ねてきました。今では、ダム、頭首工、ポンプ場、用・排水路等の土木施設並びにゲート・ポンプ・水管埋等の施設機械設備を対象に機能診断及び機能保全計画作成業務を全国的に展開しています。
ストックマネジメント技術高度化事業では、パイプラインの振動測定漏水探査法、コンクリート水路や鋼矢板水路の補修工法実証実験、トンネル背面空洞裏込め注入試験施工など、調査技術の検証や実証試験を行っています。また、国営施設機能保全事業の一環として、機能保全計画を基に、計画部門、設計部門と連携して施設の長寿命化計画作成業務を行っています。
現在、ストックマネジメントには施設機能診断技術上、施設機能保全対策上の多くの課題を抱えています。これらの課題を念頭において、弊社の経験を活かしながら新しい発想も取り入れ、発注者及び施設管理者のニーズに応えられるよう、今後とも技術の向上に努めてまいります。

環境調査・整備

地域環境を把握するため、植物や鳥類・魚類・底生動物・両生類・は虫類・ほ乳類・昆虫類などを対象とした生態系調査や、視点場調査や景観要素調査などの景観調査、歴史・文化・観光や地域の環境活動などを対象とした社会的環境調査を実施しています。
生態系調査では確認種リストを作成し、環境省や地方自治体が策定したレッドデータブック・レッドリスト等を基に希少種のほか、特定外来生物などを抽出します。景観調査では景観に関する指針等を基に検討を行います。社会環境調査では自ら現場踏査を行い、適期における調査を行います。
弊社では可能な限り現地に赴き、年間を通した調査を実施しています。

道路工・橋梁工

わが社の橋梁設計関連業務は過去10年で36件を受注しており、数多くの実績を有しています。
最近の主な設計業務としては、『橋長260m,3径間連続鋼合成箱桁橋のダム付替橋梁実施設計』や『橋長255m,PC2径間連続Tラーメン橋+PC連結コンポ桁橋の広域農道橋実施設計』などが挙げられます。
PC橋ではバルブT桁橋、コンポ桁橋等、鋼橋では少数主桁橋、海浜対候性鋼材の使用等コスト縮減を目指した新工法も含めて比較検討を行い現場条件に最も適した橋梁形式を選定しています。
また、桁高制限のある橋梁においてはプレビーム桁橋、バイプレ桁橋等の新工法についても検討を行っています。
平成24年3月の道路橋示方書の改訂に伴い耐震設計が強化され、そのための動的解析の導入等解析技術の向上にも努めています。
今後は、既設橋梁のリニューアルが重要な設計テーマとなると予想され、これらに対応すべくわが社の橋梁設計技術のレベルアップを目指しています。

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